弁護士へ相続手続を依頼する場合の委任状や遺産分割協議書について
2024.08.27弁護士の樋口です。 ご家族が亡くなり、相続人として遺産を相続することになった場合、相続手続を、ご本人自ら行うこともできますし、弁護士へ依頼することもできます。【相続人が複数おり、誰がどの遺産を取得するかについて意見が不一致】であれば、弁護士へ依頼した方が良いでしょう。 一方、【相続人が複数おり…
続・相続登記の義務化について
2024.04.01本日から、相続により不動産を取得した場合、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、その所有権を取得したことを知った日から3年以内に、相続登記の申請が義務づけられることになりました(不動産登記法76条の2が本日から施行)。 この解説は、https://www.kanadelaw.com/n…
戸籍証明書の広域交付制度について
2024.02.28弁護士の樋口です。 令和6年3月1日より,戸籍法の一部を改正する法律が施行され,本籍地以外の市区町村の窓口でも,戸籍証明書・除籍証明書を請求できるようになります。これを,「広域交付制度」と呼ぶようです。 法務省:戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行) 広域交付制度が開始され…
相続におけるかんぽ生命保険金の取扱いについて
2023.11.29弁護士の樋口です。 亡くなった方(以下「被相続人」といいます。)が自らを被保険者とした生命保険契約を締結していた場合,生命保険金が相続財産に該当するか否かは,以下のとおり整理されます。 1 保険金受取人が被相続人であった場合 ⇒ 相続財産 2 保険金受取人が相続人と指定されていた場合 ⇒ 相…
所有者不明土地(建物)管理制度について
2023.08.30弁護士の樋口です。 2023年2月のかなで便りにおいて,いわゆる“所有者不明土地”の問題を解決するため「民法等の一部を改正する法律(令和3年法律第25号)」が成立し,その1つとして,相続登記の申請が義務化されたことをお伝えしました。 今回は,上記法律成立に伴い新設された「所有者不明土地管理制度…
相続財産清算人について
2023.05.31弁護士の樋口です。 以下の①や②の場合,利害関係人が,家庭裁判所に申立をすることで,相続財産清算人を選任してもらうことができます。 ① 身寄りがなく,相続人がそもそも誰もいなかった場合 ② 相続人全員が相続放棄をして,結果として相続する人がいなくなった場合 相続財産清算人は,亡くなった方の債権…
相続登記の義務化について
2023.02.28弁護士の樋口です。 令和6年4月1日より,相続により不動産を取得した場合,取得を知った日から3年以内に,相続登記の申請が義務づけられます(不動産登記法76条の2)。正当な理由がなく相続登記をしなかった場合は,10万円以下の過料に処されることがあります(同法164条1項)。 これまでは,相続登記…
民事訴訟法の改正について
2022.05.27弁護士の樋口です。 新聞やニュース等で報道されましたが,本年5月18日,民事訴訟法との一部を改正する法律が成立しました。改正の主たる目的は,提訴から判決までの手続の全面的なオンライン化です。 法律が成立しても,実施されるまでには時間がかかります。法務省によると,段階的に整備し,2025年度まで…
成年年齢の引下げについて
2022.03.311 はじめに 成年年齢の引下げ等を内容とする「民法の一部を改正する法律」(平成30年法律第59号)が,令和4年4月1日に施行されます。 この民法改正は,①民法第4条が規定する成年年齢を20歳から18歳に引き下げ,②同法第731条が規定する女性の婚姻可能な年齢を16歳から18歳に引き上げる等を内容…
「調停に代わる審判」の活用について
2021.11.30弁護士の樋口です。 亡くなった方の遺産を相続することになったものの,音信不通の相続人(手紙は届くが,返事をくれない)がいる場合,どのように解決することができるでしょうか。 通常,相続人の方々と,お話し合いを重ね,遺産分割協議書を作成等することで解決することを目指します。しかし,音信不通の相続人が…