袴田事件について
2024.10.30 刑事
相田です。
今月実施された法廷技術研修に講師の一人として参加してきました。
この研修は、弁護士を対象に刑事事件の法廷活動に関する2日間の研修です。内容としては模擬記録をもとに実際に尋問や弁論を実演し、講師からその場でアドバイスをもらい、改善をしていくというLearning by doing形式で行う実践研修となります。
その講師として静岡県弁護士会から間弁護士も参加して下さいました。
間弁護士は、最近再審無罪判決が出ました袴田事件弁護団の中核メンバーとしてご活躍されている弁護士です。
袴田事件では、判決文の中で証拠の捏造という捜査手法の問題点にも踏み込んだことや結論が出るまであまりに時間が掛かりすぎている点、無罪判決後の検事総長談話など刑事司法が抱える様々な問題点が議論を呼んでいるところです。
間弁護士からは、袴田事件のお話などを伺うことができましたが、中でも印象に残っているのが、袴田巌さんのお姉さん袴田ひで子さんの気丈な人となりやこれまでの支援のご苦労、そして不屈の精神についてでした。
自身に置き換えてみて、そこまでの不屈の精神を持ち続けることは出来ないのではと考えさせられました。
改めて、我々が関わる刑事司法の持つ重みを実感する出来事になりました。
袴田さん及び袴田ひで子さんに今後穏やかな日々ができるだけ続くことを願ってやみません。